ChatGPT GPTsで社内FAQ回答を1クリック自動化する設定手順
「なんとなく使ってるけど、全然使いこなせていない…」そう感じているなら、今日でそれが変わります。手順通りにやるだけで、繰り返しの作業がズルいくらい楽になります。
「有給の申請ってどうするんでしたっけ?」「経費精算のルールを教えてください」「パスワード変更の手順は?」——毎回おなじような質問に、メールやチャットで丁寧に回答し続けていませんか?この記事を読めば、社内FAQ(よくある質問への回答)をGPTsに設定するだけで、質問が来るたびに1クリックで自動回答できる仕組みが作れます。結論から言うと、ChatGPTの「GPTs(カスタムGPT)」という機能に、社内ルールを登録してしまえばOKです。プログラミングゼロ、設定時間は30分以内です。
GPTs(カスタムGPT)ってそもそも何?
「自分専用のAI係」を作れる機能です
GPTs(ジーピーティーズ)とは、ChatGPTを特定の仕事専用にカスタマイズできる機能です。わかりやすく言うと、「社内ルールを全部覚えた優秀な新人スタッフ」を自分で作れるイメージです。
通常のChatGPTは毎回「あなたは〇〇のエキスパートです」と説明し直す必要があります。でもGPTsなら、一度設定してしまえば次回から何も説明しなくても正確に動いてくれます。これがズルいんです。
社内FAQ対応に使えるのはなぜ?
GPTsには「Knowledge(ナレッジ)」という機能があります。これは自分のファイル(PDFやテキスト)をAIに読み込ませられる機能です。社内規定書や申請マニュアルをそのままアップロードすれば、「うちの会社のルール」を完全に覚えたAIの完成です。
あとは社員が「有給ってどう申請しますか?」と入力するだけで、社内規定に沿った正確な回答が出てきます。人が動く必要はありません。
無料プランでは使えないの?
GPTsの作成機能はChatGPT Plusプラン(月額約3,000円)以上が必要です。ただし、作成済みのGPTsを使うだけなら無料プランでも可能なケースがあります。まず自分のPlusプランで作成して、職場のメンバーに使ってもらう運用が現実的です。
社内FAQ用GPTsの作成手順(完全ステップガイド)
ステップ1:GPT Builderを開く
まずChatGPTにログインします。画面の左サイドバーの一番上を見てください。「ChatGPT」と書かれた部分の右隣に鉛筆アイコン(編集アイコン)があります。そこをクリックすると新しいチャットが開きます。
次に、左サイドバーの上部にある「GPTを探す」または自分のアイコンをクリックします。表示されたメニューの中から「GPTを作成する」を選んでください。GPT Builderという作成画面が開きます。
画面は左右に分かれています。左側が「設定・入力エリア」、右側が「プレビュー(実際の動作確認エリア)」です。左側の「作成する(Create)」タブが選ばれていることを確認しましょう。
ステップ2:対話形式でコンセプトを入力する
左側のチャット入力欄に、作りたいGPTの概要を入力します。以下をそのままコピーして使ってください。
(入力例)
「社内規定に基づいて社員からの質問に答えるFAQボットを作りたいです。経費精算・有給申請・セキュリティポリシーなどの質問に正確に答えてください。回答は必ず敬語で、3〜5行以内に簡潔にまとめてください。」
入力してEnterを押すと、AIが自動でGPTの名前や説明文を提案してくれます。気に入らない場合はその場で修正を伝えればOKです。名前は「社内FAQ自動回答ボット」などわかりやすいものにしましょう。
ステップ3:「構成(Configure)」タブで詳細設定する
左側上部の「構成する(Configure)」タブに切り替えます。ここで細かい設定を行います。
「Instructions(インストラクション=AIへの行動指示書)」の欄に以下をそのまま貼り付けてください。
(コピー用Instructions)
「あなたは社内規定の専門家です。アップロードされた社内文書を参照して、社員からの質問に正確かつ丁寧に回答してください。必ず敬語を使い、回答は5行以内に収めてください。回答が文書に見当たらない場合は『この件はHR部門にお問い合わせください』と案内してください。文書に記載のない内容を推測で答えることは禁止です。」
次に「Conversation starters(よく来る質問のショートカット)」の欄に、以下のような質問例を3〜4個登録します。
- 有給休暇の申請方法を教えてください
- 経費精算はいつまでに提出すればよいですか?
- パスワードの変更手順を教えてください
- テレワーク時のセキュリティルールは?
これを登録しておくと、GPTを開いたときにボタン一発で質問できるショートカットが表示されます。これが「1クリック自動化」の正体です。
ステップ4:社内資料をKnowledgeにアップロードする
同じ「構成する」タブの中に「Knowledge(ナレッジ)」という項目があります。「ファイルをアップロード」ボタンをクリックして、以下のような社内文書を登録してください。
- 社内規定・就業規則のPDF
- 経費精算マニュアルのWord・PDF
- 有給申請フローチャート
- 新入社員ハンドブック
ファイル形式はPDF・Word・テキストファイルに対応しています。複数ファイルをまとめてアップロードしてOKです。最大20ファイルまで登録できます。
ステップ5:保存と公開設定をする
右上の「作成する(Create)」または「保存する」ボタンをクリックします。公開範囲の選択画面が出ます。
- 自分のみ(Only me):自分だけが使える。まず最初はこれで試す
- リンクを知っている人(Anyone with a link):URLを共有した人だけが使える。社内メンバーに展開するときに使う
- 全員(Everyone):GPTストアに公開される。社外に出す場合のみ使用
社内利用なら「リンクを知っている人」を選んで保存し、URLをSlackや社内チャットに貼るだけで全員が使えるようになります。
設定後に何が変わるか——実際のビフォーアフター
HR担当者Aさんのケース(仮定)
毎週10〜15件、社員からSlackやメールで「有給の残日数確認どこでできますか?」「経費の領収書は電子でいいですか?」といった質問が届いていたとします。毎回、規定書を開いて確認し、丁寧に返信するだけで週に2〜3時間を消費していました。
GPTsに社内規定をアップロードして設定した翌週。社員が自分でGPTに質問するようになり、Aさんへの問い合わせが週に2〜3件まで激減しました。空いた時間で制度改善の提案書を作れるようになったという変化が期待できます。
副業ライターBさんのケース(仮定)
クライアントから「よくある質問への回答ページを作りたい」という仕事を受けたとします。GPTsを使えば、FAQのドラフトを10分以内に量産できます。クライアントに「社内資料を送ってもらえれば専用ボットも作れます」と提案すると、単価アップにも直結します。
絶対に失敗しないための注意点
「古いファイル」を入れたままにしない
社内規定が更新されたのに、古いPDFがKnowledgeに残ったままだと古い情報を正解として回答し続けます。規定を改定したタイミングで必ずKnowledgeのファイルも差し替えましょう。「Configureタブ→Knowledgeの×ボタン→新しいファイルを再アップロード」の手順で更新できます。
Instructionsが曖昧だと誤回答が増える
「親切に答えてください」だけでは不十分です。「わからない場合は推測せずHR部門に誘導する」という指示を必ず入れましょう。これがないと、AIが善意で間違った内容を自信満々に回答してしまうことがあります。
公開前に必ず10問テストする
設定が終わったら、右側のプレビュー画面で実際に質問を10件投げてみてください。「回答がズレていないか」「敬語になっているか」「存在しない情報を作り上げていないか」を確認します。問題があればInstructionsをその場で修正すればOKです。
この記事のまとめ
- GPTsとはChatGPTを自分専用にカスタマイズできる機能で、社内FAQボットが30分以内に作れる
- Knowledgeに社内規定をアップロード、Instructionsに回答ルールを設定するだけで1クリック自動回答が実現する
- Conversation startersを登録しておくとボタン一発で質問できるため、社員が使いやすくなる
まず今日やること:ChatGPT Plusにログインして「GPTを作成する」ボタンを押してみる。画面を開くだけでも、今日の第一歩になります。
よくある質問
Q1:無料のChatGPTアカウントでもGPTsは作れますか?
A1:GPTsの作成はChatGPT Plusプラン(月額約3,000円)以上が必要です。作成したGPTを他の人が使う場合は無料アカウントでも利用できるケースがあります。
Q2:アップロードした社内資料の情報は外部に漏れませんか?
A2:OpenAIの利用規約上、入力データがモデル学習に使われない設定が可能です。ただし機密性の高い個人情報や顧客データは含めないのが安全です。
Q3:スマートフォンからGPTsを使うことはできますか?
A3:ChatGPTのスマホアプリからも使えます。作成したGPTのURLを開くかアプリ内で検索すれば、PCと同じように質問できます。
難しく考えなくて大丈夫です。
まず一歩踏み出せば、あとはAIが助けてくれます。
ズルいくらい、うまくいく。